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家と因果律について

因縁という言葉は「宗教事典」によれば、仏教用語の縁起・因縁生起の意味であり、これは一粒のタネを土の中にまいて(因)、これに雨・露・日光・肥料などが加わる(縁)と、秋になると枝もたわわな実を結ぶ(果)。因果律はたとえ因があっても縁に触れなければ、果となって現れることはないと記載されている。

 

日本における因果律は、「仏教の縁起」に「先祖崇拝思想」と「家の観念」が結びついて国民の間に広く受け入れられた。宗教では身内に病人が立て続けに出たり、苦しみや悩み事が続くと「家」に因縁霊が働いているとされて、これらの不幸や災難はその人一代のものではなく、はるか遠い先祖からの因縁が今浮かび上がったものであると告げられる。そして「先祖から流れてきている悪因縁は、身内の誰かが消さなければならぬ」として、この流れを断ち切るには「布施心が悪因縁を解消する最も良い方法」であるとされている。

 

このような「自ら功徳を積むことによって先祖の罪障を代わって償う」には、「各自が各自の人生の重荷を背負う」という因果律の原則を離れて、他人にまで因果律が拡大(三世の因縁の思想)しているが、その背景には「家」思想がある。古くから言われている先祖が犯した悪い行いが原因で、何の罪もない子がその報いを受けて不幸になるという「親の因果が子に報う」は、「先祖」→「自己」→「子孫」という業因縁の継承に置き換えられた因果律の拡大である。

スピリチュアリズムでは自己責任の原則を述べるが、これは因縁を作った者が自ら償いをして刈り取らなければならないということであり、他人が因縁を作った者に代わって刈り取ることではない<998⑫>。

 

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